記事一覧

実例から覚えるInDesignの正規表現 目次組版編 その1

「DTPの仕事に正規表現を活用したいとは思ってはいるけれども、どうにもややっこしくて踏み込めない」
とか、
「そんなの覚えなくても、何度か検索置換すれば同じでしょ!?」
など、
正規表現を覚えたいけれどもどうしても取っつきにくい、
もしくは知識はあるけど有用性を見出せない、
などと考えていらっしゃる方を対象に書きました。

これから長々と解説を書いおいてなんなんですが、
以降書いてあることを、実際に試したり一字一句こぼさないように読み込む必要は全くありません
「へー、こんなことできるんだー」
程度の理解がちょうど良いです。

しかし、「こんなことできるんだー」という実感だけは忘れないでください。
そうすればいつか貴方が業務で効率化を考えるようになったときに、必ず役に立ちます
なんでもそうだと思いますが、自発的にやってみたいと考えた時が一番効率的にものを覚えられるのではないでしょうか?


では、実際の作業例からInDesignの正規表現検索置換を覚えてみましょう。



1.導入

流れにそって自身で確認していただけるように、ここにInDesignデータをアップしました。
自分で作業してみることで理解が深まると思います。
InDesignデータはCS6で作成しました。フォントは「リュウミン」と「新ゴ」を使用しています。
フォントをお持ちでない場合は適宜適当な明朝とゴシックの書体に置き換えてみて下さい。
(おそらく今回のデータは、CC~CC2015で開いても同じように作業できるはずです(未確認))。

目次テキストは、すでにInDesignに配置されています。

moku_sei25.jpg 
 今回使用する目次の構成は、
目  次
 はじめに
  第1章
   第1節
    1.
   :
  第5章
 おわりに
のようになっています。

テキストは「見出しの文章」「タブ」「ページ番号」という順番で入っています。
このテキストデータを最終的に以下の画像のような体裁にしていきたいと思います。

moku_sei17.jpg 

今回の作業はすべてInDesign上で行ないます
 各項目に設定する段落スタイルは、すでにInDesign上に用意してあります。

moku_sei02.jpg 

参考までに、
目次/タイトル      ⇒  太明朝15Q
目次/はじめに、おわりに ⇒  明朝13Q
目次/章         ⇒  ゴシック13Q
目次/節         ⇒  太明朝12Q
目次/項         ⇒  明朝10Q
というような設定になっています。



2.段落スタイルを設定していく
まず最初に、一番項目の多い段落スタイルをテキスト全体に適用してしまいましょう。
テキストを全選択して、段落スタイル「目次/項」を適用します。

それができたら、章にスタイルを設定していきます。

章の段落をみてみると、
章の行はすべて
第●章(●は数字)
から始まっているという規則があるようです。
「第」「章」の文字はそのまま検索できそうですが、数字が章によって変わります。
検索文字列:第1章
置換形式:段落スタイル「目次/章」

検索文字列:第2章
置換形式:段落スタイル「目次/章」

検索文字列:第3章
置換形式:段落スタイル「目次/章」

検索文字列:第4章
置換形式:段落スタイル「目次/章」

検索文字列:第5章
置換形式:段落スタイル「目次/章」

のように、通常の検索置換を5回繰り返しても良いですが、
正規表現は「数字」という大きいくくりで検索することができます。
そのため、検索置換を1回ですませることができます。

moku_sei08.jpg 

では、正規表現の検索欄に上図のように、
^第\d+章~(
と入力してみましょう。
なにやら意味の分らない記号がありますね。1つずつ解説していきたいと思います。

^ サーカムフレックスまたはキャレットと読みます。サーカムフレックスは、位置を表す正規表現の一つで「行頭」を意味します。

※サーカムフレックスは、Windows、Macともに「へ」のキーで入力できます。
moku_sei07.jpg
が、どのキーで入力したらいいか分らなくなってしまってもマウスクリックで入力することができます。
検索文字入力欄の右にある「@マーク」のアイコンをクリックし、
位置>段落の始まりを選択する事でも入力できます。

は、そのまま「第」です。
\d 数字を意味する正規表現です。全角数字、半角数字どちらにもマッチします。
+ プラスの文字の直前の文字を1回以上繰り返しという意味です。今回の場合は数字が繰り返されます。
も、そのまま「章」です。
~( は全角スペースを表します(全角スペースを直接入力しても同じです)

つまりこの正規表現で検索できるのは、

行頭に「第」

次の文字が「数字(1桁以上)」

その次に入るのが「章」

その次に全角のスペース

という条件を満たす文字列


と、なります。
置換形式に「目次/章」を設定してすべてを置換しましょう。
うまくいけば以下のような状態になるはずです。

moku_sei26.jpg 
では、次のエントリーで節を設定していきます。



詳説 正規表現 第3版
詳説 正規表現 第3版
posted with amazlet at 16.05.15
Jeffrey E.F. Friedl
オライリージャパン
売り上げランキング: 42,715
スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

ゆう

Author:ゆう
東京在住

DTPオペレーター
書籍組版と電子書籍の製作を主に

Javascript学習中

Twitter(更新のお知らせはこちら)
@Yo_Yu_You

全記事表示リンク